デイサービスにおけるレクリエーションとは?その意義と種類を一挙紹介

日本では高齢化が進み、その変化に合わせ、高齢者施設も増えてきています。その中でもデイサービスの施設は、一気に増えている様子です。高齢者の方々はともすれば家にひっそりと籠りがちですが、デイサービスで過ごす方は楽しくそこでの活動をしています。

ここではとくにデイサービスにおけるレクリエーションについて紹介していきます。

高齢者にとってのレクリエーション

まずは、デイサービスに通う高齢者にとってレクリエーションはどのような意味を持つのかを挙げていきます。

身体の機能を維持する

高齢者の方の行動や運動は若い時と比べて限定的です。身体を動かす場所も限られてきます。ですから、高齢者の方は身体全体をバランスよく使う機会が少ないといえます。もちろん使わないところは機能が落ちていきますので、余計にできなくなることが増えてしまうのです。

レクリエーションは、身体を全体的に動かす機会を与えてくれます。それにより高齢者の健康を支えるのです。高齢者のレクリエーションには、手を中心に動かすもの、身体の感覚やバランス能力を使うもの、足を動かすものなど、さまざまな内容があります。それらをうまく組み合わせて、無理なく活動するように計画します。

脳の機能を維持する

高齢になると、判断や記憶力、瞬発力などが衰えていきます。脳は使わなければ衰えていくのですが、使えばその力は維持場合によっては少しの回復へと向かいます。とくに一人暮らしの高齢者の場合は、普段は会話することも少なく、考えることも少なくなるので、その必要性は高いでしょう。

他人との関わりを深める

高齢になると、関わる人の数が格段に減っていきます。他人がいるからこそ磨ける能力というものがありますが、高齢者の中にはそれがかなわない方もいらっしゃるでしょう。

他人がいることで会話ができます。そして、他人にとっての自分の役割、他人のために自分ができる事を考える機会ができます。そして、他人がいるからこそ気をつける事や、やってはならない事を考えて自分の行動の規範を守るという目も養われるでしょう。何といっても人は人との関りで幸せになれます。そこに満足感や充実感を感じられれば、高齢の方にとってそれ以上に幸せな事はありません。次からは、デイサービスにおいてどのようなレクリエーションが展開されているかを、具体的ないくつかの活動の例を示していきます。

体を使ったレクリエーション例

高齢者にとって維持していきたい能力の一つに「自分の力で動いて回れること」があります。それができなければ車いすかベッドに寝たきりになるからです。自分の自由な意思で動けてこそ、生きているという実感もわきますし、生活に対しての意欲が出てきます。その力がついていれば、転倒の防止にもつながりますし、さまざまな姿勢を維持できます。

例① お手玉入れ

お手玉といえば、高齢者の方が若いころに遊んだ時に身近だったアイテムです。それを使うことで、自然と活動に馴染めます。このお手玉を投げて、前方に置いている箱や輪の中に入れるゲームなどがあります。

例② 健康体操

ラジオ体操でも、各所独自の体操でもけっこうです。体操を行うことで、体の機能の維持を図ります。音楽をかけたり、みんなと声を合わせながらやったりすると、一体感が生まれ楽しく活動できます。

手を使ったレクリエーション

指先を使った作業的な活動が多く、内容は細かい指先の操作が求められるものがほとんどです。手順を覚えたり、図形的な認知力が必要だったりと、頭も使うことが多いものとなります。

例① 塗り絵

配色を自分で考え、実際に塗り分けていくという作業です。色に関する感覚を磨くのと同時に、出来上がった時に達成感があります。

例② 折り紙

高齢者が昔ながらに親しんできた遊びです。しかしやる事は細かく、脳の活性化にもなります。できた物を部屋に飾るなどすれば、苦労しながら作った折り紙に愛着がわき、本人の達成感にもつながるでしょう。

脳を活性化させるレクリエーション

考えたり、記憶をしたり、手順を踏んだりすることが前提のレクリエーションです。このレクリエーションの場合は、難しくなく、楽しんでもらえるような適切なレベルの活動にしなければなりません。

例① ボードゲーム

お年寄りだと囲碁や将棋に馴染みがあるでしょう。また他のゲームでも構いません。

例② 入れ替え体操

異なる二つのものに対して、逆に反応するゲームです。たとえば「グーパー体操」や、「犬」と「猫」に対して「ワン」と「ニャー」の合言葉を入れ替えるゲームなどがあります。

デイサービスにおけるレクリエーションの注意点

高齢者にとってデイサービス内での活動の中で大きな意義を持つレクリエーション。そこに参加する高齢者が楽しく取り組んでもらうためにも注意をしなければならない事があります。さまざまな高齢者が集まって行うレクリエーションなので、スタッフが想定しなかったトラブルや、高齢者の反応が十分に考えられます。その注意点をクリアして、みんなが楽しく参加し、健康的になっていく事を実現させましょう。

①高齢者に「自分にもできる」と感じさせ、疎外感を持たせないこと

レクリエーションの内容自体が、シンプルで面白いものでなければなりません。ルールややり方がわからないと、参加者はやる気を失ったり、別の事をしたくなったりします。その時点でスタッフの意図するレクリエーションにはならなくなります。

②高齢者に否定的な感情を持たせないこと

スタッフのリードの仕方次第でもあります。説明が参加者を巻き込まない機械的なものや、参加者にかける声や態度が上からのものだと感じさせることで、「下手だと思われた」「バカにされた」「子供扱いされた」などというネガティブな思いを持たせないようにすることが大切です。

③みんなが同様にできると思わないこと

どの世界でもレクリエーションをすると、それがうまくできる人もいれば、苦手な人もいます。能力の差だったり、個人の状況の違いだったりで、そもそもレクリエーションに乗り気ではない人も出てきます。特にグループで競い合って行うレクリエーションもありますが、勝敗にこだわらせずにみんなが楽しめるように、うまくできていない人も受け入れ、フォローをしながらその人に充実できた体験を覚えられるようにしましょう。

まとめ

デイサービスでのレクリエーションは、高齢者の方にとって、生きるための機能を維持し、社会的なつながりを作っていくための大切な取り組みです。「シーアール三河株式会社」では、高齢者の方に、いつまでも健康的で体の機能が保ち続けられ豊かなコミュニティーを構築することのできる、前向きなライフスタイルの構築のお手伝いをいたします。

またデイサービスで働きたい方、介護のお仕事がしたいと考えている方の求人も行っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。採用は随時させていただいております。